2024年10月より先発医薬品を希望されると自己負担額が増えます。

●法改正の伴い、2024年10月より、後発医薬品(ジェネリック医薬品)のある先発医薬品(長期収載品)の処方を希望されると、自己負担額が増えます(これを「長期収載品の選定療養」と言います)。具体的には、下記にお示ししたように、先発品と後発品の価格差の1/4+消費税に相当する分の自己負担額が増えます。

https://pharmacist.m3.com/column/dispensation_point/5483の図を改変

●ジェネリック医薬品のある先発医薬品全てが対象になるわけではなく、①ジェネリック医薬品の発売が5年未満、②ジェネリック医薬品の置換率が50%未満の先発医薬品は対象外になります。皮膚科領域では、保湿剤であるヘパリン類似物質の先発品(ヒルドイド®)が「選定療養」の対象になり、自己負担額が増えます。

●例えば、ヒルドイド®ソフト軟膏100gを処方した場合の患者負担額は以下の通りです。            

  • 3割負担の患者さん 555円→811円(+256円
  • 2割負担の患者さん 370円→658円(+288円
  • 1割負担の患者さん 185円→505円(+320円
  • 窓口会計0円の患者さん 0円→352円(+352円

●ジェネリック医薬品だと先発品に比べ治療効果が落ちる、アレルギー反応がでるなど、医師が医療上変更不可と判断した場合はこの限りではありません。ただ、使用感を理由に先発品を希望することはできません。

ご理解のほどよろしくお願いいたします。